乗用草刈り機のおすすめってどれだろう。このようにお考えの方も多いのではないでしょうか。乗用草刈き機にも色んなメーカーや種類がありますよね。
また、乗用草刈き機の特徴も多種多様です。そう考えると結局どれにしようか迷ってしまいます。そこでこの記事では乗用草刈き機の主要メーカーのそれぞれの特徴をまとめてみました。
乗用草刈き機のご購入をお考えの方の一助となれればと思いますので、ぜひ最後まで読んでいただければと思います。
乗用草刈り機の特徴について
乗用草刈り機は乗用芝刈り機と同じような形状をしていますが、乗用芝刈り機が芝を刈るために開発されたのに対して、乗用草刈り機は雑草を刈るために開発されました。
乗用草刈り機の特徴は果樹園などの棚下で使うことや傾斜地で使うことを想定しているため、低重心になっていることです。また、刈り取り場所での障害物に刃が当たった時のダメージを軽減するためフリー刃が採用され、刃が摩耗した場合の交換性や経済性を考えて一般的にステーを交換することなく刃のみ交換できます。
性能向上にともなって満足しない機種もありますが一般的には輸送時の利便性を考えて軽トラックで輸送できるようなサイズと重量に設計されています。
海外ではこのサイズの雑草刈機を作っているところはあまりなく、日本で発達した機械です。
使用場所は果樹園が主な場所でしたが、性能や耐久性が向上したことと環境問題に配慮するようになった現在では公園、キャンプ場、河川敷、空き地、休耕田、開発前の造成地など使用場所は広がってきています。
温暖化の影響で草が茂る時期が長くなり、それに伴い草刈り機の稼働時間も長くなる傾向です。
車両性能は高馬力化、高速化、刈幅が広くなる傾向にあり、乗り心地や操作性の向上にも配慮されるようになっています。
乗用草刈機の主要メーカーとその特徴
乗用草刈機の主要メーカーである「オーレック」「キャニコム」「アテックス」の乗用草刈機についてご紹介します。
1)オーレック
オーレックは草刈り機の老舗メーカーで多種の草刈り機を開発している企業です。総重量30㎏程度の小型から350㎏程度の中型機を生産されていて、その中の愛称がラビットモアーと呼ばれる乗用草刈機のシリーズは10機種で構成されています。
ラビットモアーシリーズ特徴
1)2輪駆動の機種は7機種と豊富で価格が77万円から120.67万円と入門機から上級機までそろっている。
2)他社にはない幹回草刈機がある
3)4輪駆動車が一機種設定されている
次に、ハイエンドモデルのRM984Xと最新機種のRMT110と幹周草刈機RMK180Xの詳細をご紹介します。
<RM984X、RMT110、RMK180X主要緒言>
機種 | RM984X | RMT110 | RMK180X |
車両重量(kg) | 330 | 310 | 348 |
全長(mm) | 1930 | 1895 | 1895 |
前幅(mm) | 1080 | 1200 | 1880 |
全高(mm) | 890 | 870 | 900 |
エンジン出力(PS) | 24 | 18 | 24 |
刈幅(mm) | 975 | 1100 | 1070 |
刈高さ(mm) | 10〜110 | 10〜80 | 10〜80 |
駆動方式 | HST、2輪駆動 | HST、2輪駆動 | HST、2輪駆動 |
速度(km/h) | 高速 0〜14 低速 0〜10 |
高速 0〜10 低速 0〜7 |
高速 0〜10 低速 0〜7 |
登板性能(度) | 15 | 15 | 15 |
価格(千円) | 1142.9 | 1206.7 | 1333.2 |
注)エンジン出力はグロス表示です。
◾️RM984Xの特徴
・24馬力エンジン搭載で作業性能が高い
・最大刈高さが110と他機種に比べ高刈と負荷の大きい雑草に対応している
・フロントサスペンション付きで乗り心地がよい
・走行速度がシリーズ最速で作業能力が高い
◾️RMT110の特徴
・ツインブレードを採用して草の排出を後方にして石飛の軽減に対応している。通常は石飛などで周囲の器物にあてないために外側から内側に向けて右周りに刈るが、刈った草が内側に堆積していくためパワーロスとなる。RMT110では後方に排出されるのでパワーロスがすくない
・幹周草刈り機を除けば刈幅が最大で作業が速い
・タイヤより刈刃が外側に出ているので際狩りがしやすい
◾️RMK180Xの特徴
・刈刃がオフセットするため刈幅が1770mmと広いが軽トラックに搭載可能となっている
・刈刃が3連の固定刃で外側の刈刃は幹などに当たると縮むため幹回りの刈り取りや際狩りが可能。
・刈幅に対応できるよう高出力エンジンを搭載
2)キャニコム
キャニコムは総重量65㎏程度の小型から2000㎏程度の大型機を生産しています。また、草刈り機に愛称がついているのはもちろん、各機能についても愛称がつけられています。
乗用草刈り機は「フルーティまさお」「りんごまさお」「家族のまさお」「SUNSUNMASAOSUN」の4つの愛称を持つまさおシリーズで構成されています。
りんごまさおを除いたまさおシリーズの特徴
1)刈刃がシャフトで駆動されるため高刈りに対応している。高刈できるので繁茂した雑草も刈りやすい。
2)AWD(パートタイム4輪駆動)に高速低速が設定されており登坂性能や軟弱地での作業ができる
3)後ろからベルトの交換できるのでベルト交換が容易にできる
4)刈刃の交換が無工具でできる
次にハイエンドモデルのフルーティまさおCMX2408、公道走行ができる家族のまさおCMX2506、刈刃がスライドするSUNSUNMASAOSUN CMX2508の詳細をご紹介します。
<CMX2408、CMX2506、CMX2508の主要緒言>
機種 | CMX2408 | CMX2506 | CMX2508 |
車両重量(kg) | 370 | 395 | 450 |
全長(mm) | 1885 | 1850 | 1850 |
前幅(mm) | 1020 | 1020 | 1340 |
全高(mm) | 920 | 1015 | 1015 |
エンジン出力(PS) | 22.4 | 23.3 | 23.3 |
刈幅(mm) | 975 | 975 | 1234 |
刈高さ(mm) | 0〜150 | 0〜170 | 0〜120 |
駆動方式 | HST | HST | HST |
速度(km/h) | 高速 0〜14.2 低速 0〜8.0 |
高速 0〜13.8 低速 0〜7.7 |
高速 0〜13.8 低速 0〜7.7 |
登板性能(度) | 25 | 25 | 25 |
価格(千円) | 1430 | 1705 | 1925 |
◾️CMX2408の特徴
・高出力エンジン搭載
・フロントサスペンション付きで乗り心地を改善
・リヤドアフルオープンでベルト交換がしやすい
・最高速度は14.2km/hとクラス最速
・姉妹品のCMX2206はAWD機種のなかで唯一総重量350㎏なので軽トラックに積載ができる。
◾️CMX2506の特徴
・小型特殊自動車なので公道を走行できる
・高出力エンジン搭載
・最大刈高さはシリーズで最大
・操作がしやすい刈刃電動昇降
◾️CMX2508の特徴
・刈幅が1340mmとシリーズ最大
・刈刃が300mmスライドするので棚下や際狩りがしやすい
・操作がしやすい刈刃電動昇降
3)アテックス
アテックスは3社の中では比較的参入が遅かったメーカーですが、その分斬新なことに挑戦しています。
刈馬王の愛称で呼ばれる乗用草刈り機は5機種で前述の2社と比べると少なめです。
刈馬王の特徴
1)フルオープンカバーの採用でメンテナンスがしやすい
2)フロントサスペンション付きで乗り心地を改善
3)刈刃カバー上の排塵ファンを装備していて清掃が楽
4)デザインが統一されています。
5)オプションとして枝集めフォークや高刈ステーが設定されています。
次に4WDのR9824FBとハイエンドモデルのR9824AB、最軽量モデルのR8816ABの詳細をご紹介します。
<R9824FB、R9824AB、R8816ABの主要緒言>
機種 | R9824FB | R9824AB | R8816AB |
車両重量(kg) | 360 | 320 | 295 |
全長(mm) | 1965 | 1910 | 1825 |
前幅(mm) | 1075 | 1075 | 980 |
全高(mm) | 875 | 875 | 855 |
エンジン出力(PS) | 20.8 | 17.8 | 13.7 |
刈幅(mm) | 980 | 980 | 880 |
刈高さ(mm) | 10〜100 | 10〜80 | 0〜80 |
駆動方式 | HST | HST | HST |
速度(km/h) | 0〜10 | 高速 0〜10 低速 0〜6.8 |
高速 0〜10 低速 0〜6.4 |
登板能力(度) | 25 | 15 | 15 |
価格(千円) | 1364 | 1097 | 933.9 |
◾️R9824FBの特徴
・フルタイム4輪駆動モデルのため登坂能力が25度、雨後でも滑りにくく作業しやすい。
・枝をよけるための右にシートがスライドする
・高出力エンジンを搭載
◾️R9824ABの特徴
・高出力エンジンを搭載
・高速、低速2段切り替えがある
◾️R8816ABの特徴
・軽量コンパクトで操作がしやすい
・比較的安価で入門機として手頃
まとめ
オーレックは2輪駆動の機種が主力機種となり、草の排出を工夫することによりエンジンのサイズダウンと石飛び防止などの安全対策、軽トラックに乗るサイズを実現しています。
キャニコムは4輪駆動、ハイパワー、高刈り、高速化、傾斜対応に重きを置いたハイスペックな草刈り機です。 アテックスはバランスの取れたコストパフォーマンスの良い製品です。
3社の草刈り機を比較しましたが、3社ともに特徴のある開発されていますので使われる場所と使用頻度、価格を考慮して選択することが重要になります。