草刈機の効率的な作業と草刈り作業の最適な時期

【場所別】草刈機の効率的な作業と草刈り作業の最適な時期

2024.10.10

草刈り作業は重労働で作業をなるべく減らしたいものです。また、草刈り作業の時期といっても場所や目的が違うのでそれに合わせた作業が必要になります。

ここでは、主な作業場所ごとに草を刈る目的と最適な時期、そして刈った草の処理(集草作業)についてもご紹介します。

→乗用草刈り機のおすすめは?主要メーカーや特徴

 

1. 果樹園

果樹園

果樹園で草刈りをする目的は、害虫の発生を抑える、栄養や水を果樹と競合し果樹の成長を阻害の防止する、果樹園で栽培作業をしやすくする、景観をよくすることです。

以前は刈り取り作業の回数を少なくする目的で地際刈りをして根まで刈り取ってしまう刈り方がありました。しかし、最近では地際刈をしても作業回数は変わらず刈刃が痛む、地面が高温になる、益虫の住処がなくなる、石飛びが発生しやすくなるなどのデメリットが指摘されるようになり草生栽培に移行してきています。

■草刈り時期

草刈りの時期は、草丈が50cmくらいになったら刈り時です。伸ばせば作業回数は少なくなりますが、草刈り作業の目的が達成できなくなったり草が固くなり1回の作業時間が長くなったりします。

時期を特定するのは難しいですが、草の成長が著しくなる梅雨の後の6月~9月、成長が鈍化する9月~10月、成長が止まる11月~12月に行います。最近は、充電作業も必要としないロボット草刈り機が普及して草刈り作業は人手をあまり必要としなくなりました。

ロボット草刈り機は、長い草を刈るのが困難なので伸びる前に頻繁に作業します。頻繁に作業をするため草丈が一定に保たれ景観も良い状態が持続します。

■集草作業

基本的には、刈り取った草は集草せずにそのまま肥料として放置します。

 

2. 公園

公園

遊び場の確保と景観の維持が目的です。雑草が伸びると害虫や害獣が住み着いたり潜んだりします。また草の伸びた公園へは立ち入りもしたくなくなり公園としての機能が阻害されます。このため伸びた草は厳禁です。

■草刈り時期

草が長くならないうちに刈り取りますので定期的な刈り取りではなく、草の伸び具合を確認して刈り取り時期を決めます。公園は一般人の出入りが自由で小さなお子様から高齢者まで幅広く周囲の状況に配慮して行います。特に石飛に注意が必要です。

■集草作業

刈り取り後は草を集めて処分します。

 

3. 工場

工場

工場で草を刈る目的は、主に景観を保つためです。工場で草を伸ばしていると見栄えが悪くなったり近隣住民から苦情が来たりします。

■草刈り時期

景観を損なわないように頻繁に行うのがよいでしょうが、経済的理由からそれほど頻繁に行うことはできませんので、草の成長が著しくなる梅雨の後の6月~9月、成長が鈍化する9月~10月、成長が止まる11月~12月に行います。

工場は管理された敷地なのでロボット草刈り機の使用が目立つようになってきました。初期投資は必要ですがランニングコストは安価で常に同じような景観がたもたれますので印象がよくなります。

■集草作業

刈った草は集草して処分します。ただ、ロボット草刈り機で刈った場合には草丈が短く放置してもあまりわかりません。

 

4. 休耕田

休耕田

雑草を放置した場合、害虫、害獣の住処となったり不法投棄の場所となったりして近隣の耕作地や居住者に迷惑をかけることになります。これを防止するために定期的な草刈り作業が必要です。

■草刈り時期

草が成長する梅雨開け後の6月~7月と9月くらいと冬に入る前の3回行います。害虫対策として出穂期には草刈りはしませんし、禁止している自治体もありますので注意が必要です。また、草刈り作業も湿田では水はけが悪く、乗用草刈り機ではタイヤがスリップして作業できないこともありますので状況をみて判断します。

刈り高さはカメムシが住みやすいイネ科の雑草の生育を抑える目的で広葉雑草を優勢にするために10cm程度の高刈りをします。

■集草作業

刈り取った草はそのまま放置してもかまいません。

 

5. あぜ道

あぜ道

害虫の発生防止や作業道を確保するために草刈りを行います。

■草刈り時期

作業道確保が目的なので農作業の前に刈ります。カメムシなどの害虫はイネ科の雑草につくのでイネ科の雑草を抑制し広葉雑草を繫殖させるために5~10cmで高刈りをします。

■集草作業

畦に草を残すと水路に落ちて水の流れをせき止める可能性があるので集草して適当な場所に処分します。

 

6. 河川敷

河川敷

河川敷の雑草を放置すると景観が悪くなるだけでなく害虫や害獣の住処となります。モグラは地中を掘り返して地盤を緩くするので災害につながることもあります。これを防止するために定期的な草刈りが必要です。

■草刈り時期

草の成長が著しくなる梅雨の後の6月~9月、成長が鈍化する9月~10月、成長が止まる11月~12月に行います。刈り高さは河川によっては決められている所もあるのでそれにしたがいます。

刈り高さの指定がなければ5~10cmで行い景観を損ないにくい広葉雑草が育ちやすい環境に変えます。

■集草作業

河川敷に草を放置するといずれ川に落ちて川の流れを阻害したり別の場所に根付いたりして環境に害となるので集草して適切に処分します。

 

7. 空き地

空き地

害虫、害獣の発生防止と景観の維持、不法投棄の防止のために草刈りを行います。

■草刈り時期

草の成長が著しくなる梅雨の後の6月~9月、成長が鈍化する9月~10月、成長が止まる11月~12月に行います。高刈りして広葉雑草が育ちやすい環境にすればある程度の景観は長く保たれます。

■集草作業

刈った草を放置しても問題ないようであれば放置してもかまいませんが、風で飛ばされたり目だったりするような場所であれば集草して処分します。放置した場合枯草に虫がよってくるかもしれません。

 

8. 太陽光発電所

太陽光発電所

草が太陽光を遮って発電効率が落ちないために草を刈ります。

■草刈り時期

太陽光を遮らないようにするための草刈りですから、パネルにかかるようになったら作業を行います。刈り高さは高刈りとします。高刈りの理由は高く伸びない広葉雑草を繁殖させるためと石飛などで太陽光パネルを傷つけたり地面にある設備を傷つけたりしないためです。

最近では手がかからず、給電設備との相性がいいロボット草刈り機も導入されています。

■集草作業

場所にもよりますが、基本的に集草の必要はありません。

 

9. 庭

庭

景観維持のために草を刈ります。

■草刈り時期

草の成長が著しくなる梅雨の後の6月~7月、草の成長が鈍化する9月、成長が止まる11月~12月に行います。ただし、景観には個人差がありますので見苦しいとおもったら前記以外の時期でも刈り取ります。

■集草作業

景観の為ですから集草して処分します。ただ、保管場所があれば集草して堆肥として再利用することもできます。

→当サイトで取り扱っている草刈機一覧はこちら

 

まとめ

おおむね草を刈る時期は、

・草の成長が著しくなる梅雨の後の6月
・草の成長が鈍化する9月
・成長が止まる11月~12月

の上記3回が基本となりますが場所や目的によって変わってきます。また、7月~9月はまだ暑く日中は熱中症の危険もあります。

平均気温を見るとここ2012年くらいから上昇傾向にありますので草が生育している時期も若干伸びているかもしれませんので草刈り作業も増えていくかもしれません。

[東京の年間平均気温の推移]

東京の年間平均気温の推移

 

[東京の5年平均気温の推移] 

東京の5年平均気温の推移

いずれのグラフも気象庁東京(東京都) 日最高気温の月平均値(℃)のデータを使用しております。

騒音問題との兼ね合いとなりますが、早朝の朝露が乾いていない時間は埃も舞い上がりにくく気温も上がっていないので作業環境としては良い時間です。

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